3つの対象に向けた解散総選挙に向けての活動方法とスケジュールの考え方のまとめ①
選挙に向けての活動を考えていくなかで、どの様に対象を区分けし、活動を仕分けしていくのかが大切です。
これから3回に分けて書いて行きたいと思います。
政治家活動の対象は大きくは3つに分ける事ができます。
- 後援会の中心となる、コアな支援者への活動
- そのコアな支援者を中心とした、幅広な後援会会員(名簿)に向けての活動
- 一般有権者(後援会名簿にない)へ向けた活動
この対象が違うという事を認識して活動を組み立ていく事が重要になりますし、いわゆる後援会活動の基本部分になると私は考えています。
①後援会の中心となる、コアな支援者への活動
これは具体的には「会議が出来る体制をつくる事」です。
日々の活動は様々ありますが、後援会に相談しながら活動するという事は、後援会会議の中で、活動スケジュールや活動内容を提示し、理解を得ながら行事やお願いごとを行うという事です。
②そのコアな支援者を中心とした、幅広な後援会会員(名簿)に向けての活動
こちはら①より幅広になりますが、例えば「コアな支援者に依頼しての集会」や「後援名簿へ会報誌の発送」、「名簿をもとにした訪問活動」などになります。
③一般有権者(後援会名簿にない)へ向けた活動
いわゆる駅立ちや、街頭演説に代表される活動です。現在は、SNSでの発信、YouTube、ブログ等になりますが普段直接対話が難しい有権者への情報発信を行うという事になります。
政治活動を行っていくには、それぞれ対象があります。
その違いを認識して情報発信や働きかけをしていかなくてはなりません。
こちらが相手に投げかける内容が、相手にとって受け入れやすいものでないと
中々人は動いてくれないのではないでしょうか。
解散総選挙に備えて準備しておくべき3つの事柄
色々な報道がありますが、実際に総選挙がいつあるのか?は誰にも分かりません。
ですが、目先(半年内)に必ずあると分かっているので、しっかり準備しておいて損はないだろうと考えています。
急な解散であれば、「急な事で。。」と言い訳が出来ますが、今回は出来ません。
- 選挙事務所候補地の検討
- SNS等、ネット関連活動の見直し
- 事前、選挙期間に関わる広報物・看板の類のデザインの検討
上記3つの事柄について検討をすすめておくと良いのではないでしょうか。
1.選挙事務所候補地の検討
今回の選挙では十分なコロナ対策が求められます。
ですので、従来の選挙で利用していた事務所より広い事務所を借り上げなければなりません。消毒や検温は当然の事ですが、スペースを十分に確保出来ないと、様々な活動(証紙貼り、電話かけ、会議など)に支障が出る恐れがあります。
とにかく「広い選挙事務所」を探す事が重要ではないでしょうか。
2.SNS等、ネット関連活動の見直し
こちらもコロナ対策として事前準備しても良いのではないでしょうか。
※すでに定期的に各種SNSやブログ、YouTubeなど活用の場合は当然準備不要です。
- HP・ブログとSNSを連動しておく。
- 動画など撮影してアップ件数を上げておく。
- 各ネット広報物のプロフィールなどをわかり易く見直す。
など、これまでの選挙より不特定の有権者に見られる可能背があるのではないでしょうか。
3.事前、選挙期間に関わる広報物・看板の類のデザインの検討
デザインについては解散風が吹いてから準備すると手間と時間がかかります。
あと半年と期間が見えている中では、まとめて各種広報物のデザインを検討準備しておく方が良いのではないでしょうか。
□事前活動のビラ、名刺、リーフレット、各種書面(事務所案内、推薦依頼用など)
□選挙ポスター、ビラ、ハガキ、選挙公報、新聞広告
□選挙事務所・演説会場・選挙カーの各種看板
都市部ですと非常に大変でしょうが
個人的には、「広い事務所」が今回の選挙では重要だと考えています。
※実際の政治活動・選挙運動ではそれぞれ所管の選挙管理委員会にご確認をお願いします。
インターネット選挙解禁後の主な活用方法まとめ
2013年にインターネット選挙が解禁となり、以下の行為が可能になりました。
1.ウェブサイト等を利用する方法による選挙運動用文書図画の頒布の解禁
2.電子メールを利用する方法による選挙運動用文書図画の頒布の解禁
3.選挙運動用有料インターネット広告の禁止等
4.インターネット等を利用した選挙期日後の挨拶行為の解禁
5.屋内の演説会場内における映写の解禁等
※総務省HPより
www.soumu.go.jp
この中で、活用法としてわかり易いのは以下の3点だと考えています。
□ウェブサイト等を利用する方法による選挙運動用文書図画の頒布の解禁
□インターネット等を利用した選挙期日後の挨拶行為の解禁
□屋内の演説会場内における映写の解禁等
※メールを除いて考えるのが簡易です。
□ウェブサイト等を利用する方法による選挙運動用文書図画の頒布の解禁
これは、HPやTwitter、YouTubeなどで選挙運動用のビラを頒布出来るという事になります。
TwitterとYouTubeの活用はコロナ禍において様々な事例が見受けられます。
□インターネット等を利用した選挙期日後の挨拶行為の解禁
これは選挙後「お礼のあいさつ」をHPやTwitter、YouTubeなどで出来るという事になります。
選挙期日後、挨拶行為は制限されていますがインターネットを活用した場合は可能になります。
□屋内の演説会場内における映写の解禁等
これは、選挙期間中の演説会で映像を流して良いという事です。
新型コロナ感染症が気にされるなか、今後活用が増えると思うのですが、屋内の会場でウェブ参加の応援弁士に演説をお願い出来るという事になります。
※それぞれ実際に活動で検討される場合は各所管の選挙管理員会等へ確認をお願いします。
これらのインターネットを活用した政治活動・選挙運動は相当程度自由度が増しています。
しかしながら、選挙前にあわてて活用を検討しても中々難しく、日ごろからの継続性・定期化が必要な事項になるのではないでしょうか。
解散総選挙の見立て(つづき)
2日しか経っていませんが、解散風が少し強くなった気がします。
リンクのNHKニュースなども気になる発言です。
もともと9月のオリンピック終了後は支持率など不確定要素も多く、個人的には望んでいませんでした。
一方で、ワクチン接種が進み、オリンピックも無事終わり、政権にとって追い風になっている可能性も否めません。
上記発言も踏まえて、選挙準備を一段早めておくのは妥当な事だと感じています。
- 作成する広報物のチェック(選挙期間前/選挙期間中)
- 後援会活動スケジュールの見直し
- 事務所候補地の契約状況の確認
- 選対構成の確認(選挙区事情による)
- 人員確保の下準備
いつも通りで選挙に臨める体制がある場合は問題ないですが、そうであっても見直し・再確認は必要ではないでしょうか。
選挙期間中のTwitter利用方法のまとめ
緊急事態宣言は解除されますが、コロナ禍での選挙運動・政治活動では、ますますSNS等の活用がすすみそうです。
その中でも情報拡散力が、他のSNSより優位と思われるTwitterで整理してみたいと思います。
Twitterは選挙期間中、どのように利用できるのか?
- 投票依頼をして良いか?
- リツイートは自由にして良いのか?
- なにを呟けば良いのか?
選挙期間中、周囲の支援者の方から問いかけがあるとするとこんな感じでしょうか。
特に①の「投票依頼をして良いか?」が一番尋ねられると思います。
結論から申し上げると
投票依頼はOK!です。
※ただし、選挙当日の選挙運動は禁止されているので注意が必要です。
ですので②のリツイートは自由にして良いか?という事についても当然可という事になります。
※誹謗中傷や名誉を棄損するようなツイート拡散は、違う観点での判断が必要になります。
③何を呟けばよいか?は陣営ごとに差が出てくる部分になると思います。
- 予定お知らせ(街頭演説場所、遊説地域など)
- 活動写真集(街頭演説風景、支持者との交流)
- 動画による演説や、その他メッセージの発信
こんなところが現在のオーソドックスな活用方法だろうと思います。
参考になる事例としては
□参議院議員 山田太郎氏
ネット活用の事例としては突出していると思います。
□千葉県知事 熊谷俊人氏
直近の選挙でのTwitter活用事例としてわかり易いです。
□前内閣総理大臣 安倍晋三氏
動画など真似することは設備的に難しいですが、動画は特に素晴らしいです。
最後に、Twitterは選挙期間中、候補者以外でも自由に活用出来ツールになります。
しかしながら、選挙間近になって初めてもなんの効果もありません。
その他の政治活動と同様に、定期化することが重要なのではないでしょうか。
解散総選挙の見立て
にわかに4月解散説が話題になっています。
確かに4月上旬から中旬に解散し、4月25日の衆参補選を吸収して5月総選挙の日程は可能です。
新型コロナウイルス感染者の増減が内閣支持率と連動している以上、感染抑制されている時点での解散は理屈として成り立ちます。
個人的には今の雰囲気を見ていると可能性が薄いように感じています。
むしろ7月4日の東京都議会議員選挙とのダブル選挙は可能性が高いのではないでしょうか?
- 新型コロナ感染者の増減に関係なく行われる事
- 新型コロナ対応報道の震源地が東京都である事
- 都議会の最大会派をどこが握るのかという政争である事
- 6月、7月までにはある程度のワクチン接種がすすんでいるだろう事
- 6月16日に国会会期末がある事
※9月オリ・パラ後の解散だと、国会を召集しないとなりません。
などの理由から
後援会活動において頭に入れておくべき国会日程3パターン
国政での政治活動では頭に入れておくと良い国会日程があります。
非常に簡単な事なので偉そうに書くものでもないのですが、政治活動を定期化し再現性を持たせるのには大切な事だと思っています。
基本的にはこの3つしかありません。
ですので、この日程を踏まえると、どこの事務所でも同じような日程の骨格になるのだろうと思います。
・12月末~1月初・中旬(挨拶まわり、新年行事への参加)
・1月下旬~2月(新年行事への参加、国会日程中心の活動)
・3月~4月末(国会日程中心の活動、5月連休前後の地元活動)
・5月~6月末(国会日程中心の活動、国会会期末以降の地元活動準備)
・7月~9月末(地元日程中心の活動、地元での活動報告会、挨拶まわりなど)
・10月~12月(国会日程中心の活動、年末年始の地元活動準備)
政治資金パーティなどは国会開会中、地元報告会などは国会日程を考慮しなくて良い時期に行うのが一般的かと思います。
かつては予算通過後、役所にならんで予算資料(箇所付け)を取りに行き地元企業・役所へ早急に知らせるとか、年末になると予算編成で騒がしくなり、各地方の名産品や食べ物・お酒で大臣室がいっぱいになるような光景もありました。
今現在、資料はネット・予算も粛々という印象ですが、上記のような日程の骨格を頭に置きながら活動を進めて行くと、例年この時期はこの活動と定期化された政治活動になって行くと思います。